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エベーラの最後の夜のこと

平穏な夜は、ここにはなかった。
眠りには入ったのだが、オスカルは何度も寝返りをうつ。そのたびに汗がにじみ出て、身にまとった絹が体にまといつく。
「あ・・ああ・・」
微かな呻きと共に、オスカルは無意識にブラウスの胸元を広げた。形のよい胸が空気にさらされる。身体はひどく熱を帯びていて、そうせずにはおれない。寝返りは激しさを増し、呻く声も高くなっていった。
また・・・あの夢の中にいた。
そう、数日まえから急に見るようになった悪夢。
いや・・・悪夢なのかどうか、彼女には分からなかった。悪夢とは、例えば・・大事な人を失う夢だとか、窮地に陥る夢だとか、そして・・無理矢理暴力をふるわれる夢であるなどであろう。
また悪夢とは、醒めて欲しいと心から願い、醒めれば心底ほっとするものだ。
長年、女ながら生粋の軍人として強く生きてきたオスカルなのだから、今まで何度も窮地に陥ったことは幾度もある。デュ・バリー夫人に刺客を送られたこともあったし、大事な従者で幼馴染のアンドレが、国王に死刑宣告を受けたこともあった。
その経験から、悪い夢なら醒めて欲しい・・・と人々が願う気持ちが十分理解できた。
そんな彼女なのに、今見ている夢から、自分が果たして逃れたいと感じているのか・・自信が持てないでいた。
なぜなら・・
彼女の身体には、快感が確かにあったのだ。
「・・・ああ、アンドレ・・!」
夢の中で呟く言葉が同時に、寝台の上で身をよじらせるオスカルより漏れ出る。
夢では・・・男と女が体を重ねていた。
男はアンドレだった。
女は彼女だった。
二人の身体は、男女の営みを通して繋がり、お互いに深い快楽を与え合っている。男の大きな手はとっくに女の衣服をはぎとり、大きく熱い身体でオスカルを覆っている。
・・・怖い、なぜ・・・私はこのような夢を・・・私は男は知らぬ・・・
冷静な自分が夢と現実のはざまで叫んでいる。だが、男の下で何かをささやき続けている自分は、その交合を・・・喜んでいた。男も深い快楽に身を任せながらも、彼女にずっと何かをささやいている。
・・・私は何をささやいているのだ。お前は何を・・・
熱を帯びたささやきは長くは続かなかった。男の声は激しい動きとともに、だんだん大きくなっていった。
「・・・ああ・・!」
オスカルは叫んだ。
「アンドレ!」
暗闇に開いた瞳には、誰も見えなかった。
彼女一人の荒い息だけが、ただ静寂を乱すばかり。
「ああ・・」
指の先まで脱力した身体に、現実の空気が重くのしかかる。
わずかに動かした顔に、汗で髪がはりついている。それを払いのける力もなく、オスカルは夢の余韻の中にいた。全身に生々しい男の感触が残っている。まるでついさっきまで、真実アンドレにこの寝台の上で抱かれたような脱力感が、横たわったままの彼女を悲しくさせる。
何が悲しいのか・・・。
愛してもいない従者に弄ばれる悪夢を見たからか、
それとも、目覚めた自分の傍らに・・・彼がいないことなのか。
「どうして・・・」
低く呟く声に、答えはない。
ほんの数日前、エベーラの屋敷で嗅がされた香によって倒れた彼女は、丸二晩眠っていたという。その間の記憶はオスカルにはなかったが、随分と心配を掛けたのだろう、目覚めた時に見たアンドレの心配そうな顔が思い出される。
あれが・・始まりだった。
・・・あれから毎晩、夢にお前が現れる。お前はあたりまえのように私を・・・
もちろん、現実のアンドレにそのような狼藉を働かれることなどない。彼はいつもと変わらずオスカルを支え、彼女のために身を粉にしている。だが、夢のせいもあるのか、オスカルは今までと違う目で彼を見つめている自分に、うっすらと気づいていた。
気づいていたが、気づかぬふりをしていた。
表面上、二人の関係は何も変わっていない。
アンドレの視線の中に以前とは違う光が存在するような感じもしたが・・・やはり見て見ぬふりをしていた。
再び眠る気にもなれず、オスカルは頭の下で腕を組み、部屋の中をぼんやりと眺めた。
うつろな月の光が、窓の外から差し込んでいる。
三十年近く親しんだ夜の風景。
分厚いカーテンで部屋を閉め切ることを好まない彼女の寝室には、軍人としての印象とはほど遠い、淡くて薄いカーテンが掛けられている。
子供などいるのがあたりまえの年になっても、夜の光景を共に見る睦み相手はいないのだと、オスカルはおかしく感じる。ふふ、と笑う彼女の脳裏に、フェルゼンの顔が浮かんだが、彼とこの寝台の上に共にいる姿は一向に湧いてこない。
「どうして奴ではなく、お前なのだ、アンドレ?」
だんだん冷えてきた体温が、疑問を言葉にする。
「ずっと共に生きてきたのに、なぜ今になって、このような夢を見せるのだ?」
絞り出した問いは、静寂の中に響く叫びによって消えた。
小さな人間の・・・ル・ルーの声だった。
オスカルは躊躇なく飛び起き、剣を持って駆けだした。

「エベーラ!」
オスカルは目を疑った。自ら火の中にわが身を投げて死んだはずの女が、ル・ルーに手を伸ばそうとしていたのだ。
「生きていたのか!」
黒い衣に身を包んだ女が、凄味のある笑みを浮かべて立っている。
ほどなく暗い廊下を躊躇することなく、オスカルに向かって歩いてくる。その目は冷やかな狂気で光っていた。
「ほっほっほ・・・私は魔界の使者、お前たち並の人間どもに殺されたりなどするものか!」
オスカルの背筋にぞくっとするものが走った。
女の執念が、恨みが、まっすぐに向けられている。
脅しなどではない、相手を滅ぼしたいと願う純然たる悪意が、女の形でここにあった。
その口が、低い声を発し始めた。それを耳にした途端、オスカルの体に異変が起きる。
・・・またあの呪文を!・・・しまった、体がしびれる・・・
平衡感覚を失った視界に、床に手をついている小さな背中が入る。
ル・ルーが必死に背を向けて逃れようとしている。
・・・ダメだ、私に何かあれば、ル・ルーもまた殺される・・・誰か・・・アンドレ・・・アンドレ!
「オスカル!」
「オスカル様!」
朦朧とし始めて意識に、アンドレとロザリーの声が届いた。
見慣れたシルエットが、オスカルをかばうように目の前に立つ。アンドレがエベーラと彼女の前に立ちふさがった。
・・・アンドレ、やはり来てくれたな・・・
不思議な安堵感が、去来する。
「おのれ、邪魔をするとお前もこうじゃ!」
狂気の魔女の呪いは、黒髪の従者に向かった。オスカルは必死で身体を支えようとしながらも、ふらつき始めた背中に心の中で叫んだ。
・・・アンドレ、アンドレ!私の・・・
しかし、アンドレは、倒れなかった。
苛立ちをあらわにした呪いの声が一層大きくなり、魔女が彼に近づく。だがオスカルでさえ、激しい眩暈で立つことすらやっとなのに、アンドレは呪いの声を一身に受けながらも、ふらつきを止め、岩のようにオスカルの前に立ちふさがっていた。
恐怖が、ふいにオスカルの胸に宿った。
背中を向けているアンドレの首の左右から、手が現れたのだ。宝石を幾重にも巻いたその女の手は、ぬっと現れると、鉤をかきながらアンドレの首に巻き付いた。
そして・・・ギリリと絞められる。
・・・いやだ!
オスカルは声にならない絶叫をあげる。
・・・お前を殺させたりしない!いやだ!
焦るオスカルの体は自由に動かない。恐怖はさらに大きくなる。締め付けるエベーラの手のために、アンドレが呻く。
・・・やめろ!悪夢なら醒めてくれ!この男に触れるな!
激したものが体内を駆け巡り、悪夢に抗うように、必死にオスカルは手を足を指を動かした。暗闇にべったりと張り付いた体を、力ずくで引きはがす。どこからこの力が湧いてでたのかと思うほど無我夢中だった。
銃を発射する音が至近距離で響いた。
ル・ルーだった。
「お姉ちゃま!」
ル・ルーが天井を打ちぬいたばかりの銃を、オスカルに投げてきた。
銃の音が呪いを断ち切ったのか、急に動きが自由になった彼女は手をのばす。
ひんやりと重い感触が右手に伝わる。
そのままアンドレの脇に身を滑らせると、ためらうことなく引き金を引いた。

「私は大丈夫だから、お前はル・ルーについていておあげ、ロザリー」
心配そうなロザリーに、先ほどからオスカルは安心するように穏やかに語りかけていた。
「お前も、一人でいないほうがいい。悪い夢をみるかもしれないからね。ル・ルーと一緒に眠るほうが良いだろうね、もっとも、ル・ルーの寝相の悪さは、さすがに我慢してもらわないといけないね。」
「まあ・・・オスカル様」
ロザリーの強張った顔が、少しゆるやかになる。
彼女は、一晩中オスカルのそばについていると主張していたのだ。やさしげにみえて頑固なロザリーに、オスカルは笑みで安心させる。
エベーラは、死んだ。
オスカルの発砲した銃の弾は・・・彼女の心臓を貫いた。
暗闇ゆえ、しかも自分たちに危害を加えようとしていたゆえ、オスカルには正当防衛が認められた。屋敷の中は大騒ぎであったが、ジャルジェ将軍の命によって、後始末は速やかに終えられたのだ。
夜も完全に深まり、皆が寝室に引き取ったあと、ロザリーは頑としてオスカルの部屋にとどまろうとした。正当な理由があればこそ、人の命を奪わざるをえなかったオスカルの心を案じたのだ。
だが、オスカルは微笑みでその助けをやんわりとかわした。
なぜなら、ロザリーにだけは、自分の暗闇を見せたくなかった。ロザリーの春風のような心を、深い暗闇でおびえさせたくなかったから・・・。
「ロザリー」
後始末に手をかしていたアンドレが、背後から現れた。
「大丈夫だから、ル・ルーの部屋の方を頼むよ。あいつもさすがにまだ子供だからさ。うなされたら起こしてやってくれ。」
黒い二つの瞳が、ロザリーのすみれ色の瞳にうなずきかける。ロザリーは無言でアンドレの顔を見つめていたが、軽く息を吐くと、頷いて部屋を後にした。
「オスカル・・・」
二つの瞳がまっすぐに自分に向けられると同時に、オスカルは目をそむける。
こらえていた感情が、ふいに溢れだしそうになったのだ。
「オスカル」
アンドレは再び名を呼んだ。
「すまない・・・俺のために・・・」
苦渋が滲んでいる声にオスカルが顔を上げると、彼の目には光るものがあった。
「別に・・・お前のためではない、気にするな。」
そっけなくオスカルは言う。
「撃ちどころが悪かったのだ。私も、指がしびれて手加減が出来なかったしな。あの女も・・・この屋敷になど来なければ、密かに生きながらえたものを、な。」
あごを上げて、平然とした口調で従者を見上げる。
「私だとて、今まで清らかな手のままで生きてきた訳ではない。それはお前も知っているはずだ。今まで幾人かの命を奪い、幾人かの命を救えなかった。これが・・・軍人の生き方だ。全て承知の上だ。私には後悔の念はない。」
もう寝るよ・・・と閉めようとした扉が止まった。
アンドレが押さえつけていた。怖いほどの真剣な眼差しであった。
「・・・アンドレ?」
微かな恐怖が、オスカルの心中に芽生える。毎夜、彼に抱かれる夢に対する、本能的な恐れだった。女の足は自然に、男から数歩離れる。
「・・・何だ?」
睨みつけながらも、吸い寄せられるように見つめてしまうオスカルに、アンドレはそっと言った。
「平気なわけがないだろう、オスカル。」
彼の瞳に、見えない傷みが走った。
「お前が、平気なわけがないだろう?例え悪人でも、人の命を平気で奪えるやつじゃない。俺がそれを知らないと思うのか?お前の生きざまを、ずっと見てきたこの俺が!」
「・・アンドレ・・・?」
「お前は、俺を助けるために撃ったのだろう?あの女が死ぬかもしれないと覚悟して、撃ったんだ、オスカル。」
黒い瞳に熱いものが溢れていた。
「独りで耐えるつもりなんだろう?・・・オスカル、頼む、その痛みを俺にも分けてくれ。そして、お前を守れなかった俺を・・・許してくれ。」
「あ・・・」
オスカルの胸を鋭い痛みがつらぬく。アンドレもまた、自分を責めているのだ。
・・・この男は、私に引き金を引かせた自分が許せないのだ。私の手を汚したことが許せないのだ・・・
涙が伝う男の頬に、オスカルは自然に引き寄せられた。
その涙は、夢の中で自分を女として抱いた男の身体から流れ出でるのだと、躊躇する。距離を置かなければ、自分はずっとあの夢に囚われ、いつかアンドレもまた同じ穴に落ちてしまうかもしれないと恐れる。
だが、そんな逡巡も、オスカルは・・・越えた。
ゆっくりと歩み寄り、アンドレの胸に頭を持たれかける。夢のことは頭から離れなかったが、アンドレはアンドレなのだと、あれはただの夢で、悪夢ではないのだと、言い聞かせる。
・・・本当の悪夢を、私は見たばかりだ・・・
オスカルは、声には出さなかった。
・・・もし、あの時、お前がエベーラに殺されていたら・・・私は永遠に悪夢を生きることになっていたのだろう・・・
「アンドレ・・・このまま、今夜はそばにいてくれ。私が眠りにつくまで・・・」
「ああ、もちろんだ・・・オスカル」
アンドレの優しい声が、オスカルの耳に囁かれた。大きな手が、彼の胸にギュッと押しつけられている金髪を軽くなでる。しばらくそのままでいたが、やがてアンドレは、居間のソファーにオスカルをいざなう。並んで座ると、彼は抱きしめてくることもなく、「ほら」と、肩を差しだしてくる。
「・・・ふふ」
肩に頭を持たれかけると、オスカルはその温かさに微かに笑う。
その温かさは、女として己を蹂躙する男の体ではなかった。彼女を心より想ってくれる幼馴染の温かさだった。
ぼんやりとした月の光が、二人をつつんでいる。
アンドレは無言だった。
オスカルも何も話さない・・・いや、話せなかったのだ。
例えアンドレにさえ、言えない事実があったのだ。
・・・私は、あの女が死ぬかもしれないと覚悟して撃ったのではない・・・あいつを・・・確実に殺すために引き金をひいたのだ!死を願ったのだ!・・・止めるだけなら、そう、足でも撃ち抜けばすむ話だったのだ・・・だが常人ではない女だ、最後のあがきに、お前を道連れにしようとも限らない・・・少しでもお前を失う危険を冒すのが怖かった・・・お前を失うぐらいならと、私はまっすぐにあの女の胸に銃口を向けた・・・
温かさが、彼の匂いが、静寂が、彼女の隠れた意識をぼんやりとした闇に映し出す。
懺悔することもできない罪を、オスカルはうす闇の中にじっと見つめる。
ねっとりとした空気には、自分が殺した女の血の匂いが混じっていた。
アンドレを殺そうとした女の死は、即死。
末期の叫びも残っていない。
オスカルも、アンドレもまんじりともしなかった。
やがて夜は、白々とした朝の底に消えていった。

(終)


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す・・・様


早速発見して頂き、ありがとうございます!

時系列全く無視、書きたい場面だけ書く!
読み切りって、なんて楽しいんでしょ。
エベーラは殺す予定ではなかったんですけどね・・・

また一月後に、お会いできるかもしれません!
お元気で!

No title

更新待っておりました!
今回も寸止めのふたりがせつないです
また広告が出る前に、次のお話お願いします!

冷奴 様

お待ち頂きありがとうございます。

そういえば「悪魔のくすり」事件は決着まで書いていなかったなあ・・
と、広告を眺めながら考えたのです。

寸止めは、ご容赦下さいまし。
あまりいろいろしてしまいますと、ストーリーに矛盾が・・・

では、また!

No title

そろそろ一か月・・・?と、期待を寄せて訪問してみれば・・・( *´艸`)
なんとも心憎いまでのステキなお話が!!
もうほんとに切ないお二人ですよねぇ!!(^.^)♡
このじれったいような時間が、何とも言えません!!
更新ありがとうございます!

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あんぴか様

はい、一か月ぶりでございます!

今はこれぐらいの更新があっているようです。
思い付いてから楽しく一気に書いたのですが、
エベーラの「ほっほっほ・・」のセリフは何だか恥ずかしくて・・・
つくづく、池田先生ってスゴイ!と感心してしまいました。

またフラッと更新しますので、よろしくです!

ポ・・様

お待ち頂き、誠にありがとうございます!

幾度も読み返して頂き、感謝感謝です。

毎回ぼんやりとした結末は考えながら書き始めるのですが、
その通りになったことがなくて・・・
この話のオスカルとアンドレも、もっと寂しい結末の予定でしたが、
結局、二人仲良く並んで座っているのでした。

こんな感じで、また更新しますので、よろしくです!


またまた素敵なお話をありがとうございました。

 お久しぶりです。先月末には、新作のアップを、ありがとうございました。月末近くからそわそわしながら、お待ちしておりました(笑)。最初に読んだ時は前半でドキドキ(きゃっ)、何度か読み返すうちに、後半の重みがずしっと心に染みこんでくるような、今作もまた一粒で二度おいしいお話に深謝です。
 国王(現代なら国家ということでしょうか)から与えられた権利と義務により一人の人間がほかの人間の命を奪う。厳しい現実ですね。でもオスカル様は、どんな時でも自分の「心の暗闇」を唯一アンドレにだけは解放することが出来たわけで、鈍ちゃんなオスカル様にはそれがなぜなのかなんて分かんなくても、読んでいる者にとっては、それが救いです(それにしても、kakonokaoriさんが描かれる求道者アンドレ、かっこよすぎ!笑)。
 私事ですが、今、出張で、‘三が日’間近のフランスから海を隔てた隣国、イギリスのロンドンに来ており、この物語もそこで拝読しております(ついでに前作の読み返しも…)。そのせいか、オスカル様やアンドレが、より近くにいるような…なんか不思議な空間感覚。ネット空間も現実の世の中も、まさにグローバルですね!
 …では、本日は新作アップのお礼と感想まで。また次回を楽しみにしております。

追伸

すみません。先ほどのコメント、誤って書きかけのものをアップしてしまいました。書きたかった感想が一点、抜け落ちてしまいましたので、しつこいですが、少し書き足させてください。

オスカルの場合、公的な立場により人の命を奪う権利と義務を持っているわけですが、今回のお話で心に染みたのは、そんな立場に立つ彼女の判断に、「アンドレを守りたい」という私的な心が入り込んだところを、kakonokaoriさんが繊細に描き出された点でした。オスカルも、一個の人間である以上、一人の個としての感情・感覚から自由になれないわけで、優秀な軍人である彼女がそのことを自覚してしまうがゆえに、より深い闇を心に抱えることになる…その切なさに、読み返してはウルウルしております。

ぶうとん様

お久しぶりでございます。

ロンドンとは!!
EU騒動の渦中でもあり、日本では味わえない空気でしょうね。
ぜひご堪能を!(でも、お仕事ですね・・)

相変わらずの深い読み、ありがとうございます。
追伸もありがとうございます。
鋭いですね~

今回も一度書き直してます。
前半を書いている時点では、後半があんな感じになるとは思っていませんでした。
後半に入ってからあれよあれよと話が進んでしまい、
私がついていけなかったのですよ・・・なので、落ち着いてから書き直しました。
結構内容はブラックです・・・

今回はアンドレよりオスカルの方が断然男前だと思います。
なんせアンドレ、泣いてるし・・・。
でも、原作ではル・ルーの活躍だけが目立っている「悪魔のくすり」ですが、
アンドレは運命を変えるために、それよりもずっと頑張ってます。

では、想像だけはグローバルに!で、日本からでした。
また多分、ひと月後に!




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K・・さま

お読み頂きありがとうございます。

官能的?
誉め言葉です!

私はあまりこういう方向で書きたいとか、主義主張とかを突き詰めて考えたことはないのですが、
人間は強いところも弱いところも、だらしないところも格好いいところも、
クールなところもホットなところも全て幾層にも重なっていると思っているので、
それをミルクレープの断面のように切り取ったら面白いな~と漠然と思っていたような気がします。

そういう意味において、オスカル・フランソワという人物は、
物凄く魅力的ですよね。

原作においても、人間としてはもちろん、女性として人生を全うしたということが、
私たちの心をわしづかみにしている理由の一つなのでしょうか。

では、また!



プロフィール

kakonokaori

Author:kakonokaori
「ベルサイユのばら」の二次創作です。個人的な楽しみで執筆しております。原作関係者の方々よりクレームを受けた際には、中止します。お目汚しではございますが、お好きな方はご訪問下さいませ。

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